ホームケア・リハビリテーションセンター
外来リハビリテーション~呼吸器リハビリテーション~

呼吸器リハビリテーションとは?

呼吸器の病気(慢性閉塞性肺疾患(COPD)・肺結核後遺症・気管支拡張症など)の方は、肺の機能が低下し、日常動作の中で息切れを生じることが多くなります。そうすると、活動量が減り、筋力・体力が落ち、さらに動いたときの息切れが強くなることで寝ていることが多い生活に…という悪循環におちいってしまいやすいのです。
この悪循環を断ち切るために、呼吸器リハビリテーションは重要です。つまり、できる限り肺や心身の機能を回復・維持させ、患者さんが充実した生活を送れるように継続的に支援していくための医療です。
呼吸器リハビリテーションには、患者さんを中心として医師・看護師・理学療法士・作業療法士・栄養士・薬剤師などの様々な職種が参加し、包括的に支援していきます。
呼吸器リハビリテーションとは?

どのような方が対象か?

呼吸器の病気をお持ちで、症状によって生活に支障をきたしている方で、病状が安定し重篤な合併症がなければ、年齢や肺機能の数値に関わらずどなたでも対象となります。しかし、呼吸器リハビリテーションの最終的な目標は自分で病気を管理する力を高めていただくことですから、患者さまご自身に積極的な意志があることが必要不可欠になります。

どのようなことを行うのか?

(1) 教育・指導;病気に関する知識、禁煙、薬物、感染予防、動作の工夫、栄養、酸素療法、心理面などについて
(2) 運動療法;呼吸法、筋力、運動耐容能、排痰法などの練習

≪実際の練習場面≫

呼吸介助

呼吸介助
  • 胸郭の動きを柔らかくすることで、呼吸をしやすくします。
  • 呼吸のお手伝いともなるので、呼吸困難の軽減につながります。
  • 排痰を促進することもできます。

呼吸法練習

呼吸法練習
  • 腹式呼吸で鼻から吸って、口すぼめ呼吸でゆっくりと吐き出します。
  • 呼吸法を習得することで、無駄なエネルギーを消費することが軽減され、呼吸そのものだけでなく動作も楽になります。
  • COPDの方などは口すぼめ呼吸によって、吐き出しきれず肺に残りやすい空気をできるだけ多く出すことができます。

筋力トレーニング

運動耐容能トレーニング

筋力トレーニング、運動耐容能トレーニング
  • 筋力や体力をつけることで、活動性をあげるのみでなく、筋肉の酸素消費を効率的なものとすることで動作時の呼吸困難や筋肉の疲労感が軽減します。

呼吸器ハビリテーションを利用するには?

当院に通院中の方は、主治医にご相談ください。
他院に通院中の方もご自身の主治医にご相談ください。当院あてに紹介状がいただければ、当院で呼吸器リハビリテーションを受けることができます。
ご本人様だけでなくご家族様でも、何か質問や疑問がある場合は些細なことでもお気軽におたずねください。

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションとは?

利用者様およびご家族様が安心してより良い日常生活を送っていただけるよう、リハビリテーションの専門スタッフ(理学療法士・作業療法士など)が直接利用者様のご自宅に訪問し、実際に生活されている環境の中でリハビリテーションを行う支援サービスです。

どのような方が対象か?

ご病気や加齢により心身機能が低下し、生活に支障をきたしている、通院や通所が困難な方々が対象です。また、退院・退所したばかりでご自宅の生活にすぐに適応することができない方も対象になります。基本的には介護認定を受けている方ですが、お子様など介護保険対象外の年齢の方は、主治医の指示があれば医療保険でサービスを受けることも可能です。

どのようなことを行うのか?

筋力や体力、心理や認知面などの心身機能の維持・改善だけでなく、実際の生活環境の中で歩行練習やトイレ動作・更衣動作・入浴動作など日常生活動作そのものの練習も行います。必要に応じて、ご家族様へ介助方法の指導や、住宅改修・福祉用具の助言もいたします。

≪訪問リハビリテーションの実施風景≫

トイレ動作練習とその後の伝い歩き練習風景

 
トイレ動作練習とその後の伝い歩き練習風景 トイレ動作練習とその後の伝い歩き練習風景  
トイレへ一人で歩いて行けるようになりました♪  

階段練習風景

屋外歩行練習風景

階段練習風景 階段練習風景 屋外歩行練習風景
階段昇降ができるようになって、焼鳥屋さんへ
外出することが目標です!
息切れ少なく、お散歩や外出を
することが目標です!

訪問リハビリテーションを利用するには?

介護認定をお持ちの方は、担当のケアマネージャーにご相談ください。介護認定をお持ちでない方は、主治医もしくは、介護保険対象の方であればお住まいの近くの地域包括支援センターのケアマネージャーにご相談ください。

当院の訪問リハビリテーションの特徴

当院では脳血管疾患後遺症や整形外科疾患などはもちろん、呼吸器疾患の方々や呼吸ケアが必要なご病気の方に対するリハビリテーションにも力を入れています。医師や看護師などとも密に連携をとりながら、安心できる在宅生活をサポートしていきます。(呼吸器リハビリテーションの詳細は、外来リハビリテーションのページをご覧下さい。)

≪地域連携について≫

地域医療に関わる全ての職種が、共通の目標にむかって一丸となり利用者様とご家族様主体のサービスを提供できるよう、密に連絡をとりながら意見を交換し合い、知識や技術、思いを共有できる在宅チーム医療を目指しています。

訪問診療

訪問診療とは?

通院が困難な状況でも在宅で生活しながら療養の継続を希望されている患者さんに定期的に医師と看護師がお宅に伺って診療します(普段通院できる方が動けなくなり急に診療を要請する往診とは異なります)。コンセプトは「ホスピタル アット ホーム」、つまりご家庭で生活しながら病院で行う療養も実現するために、地域の医療・介護サービスを上手に利用して患者さん中心の医療を目指すことです。そのために私達は「地域は大きなホスピタル」をキャッチコピーとして草加八潮を中心とする幅広いネットワークを持っています。

どのような方が対象か?

呼吸不全(心不全)、進行癌、脳血管障害後遺症などで通院が困難になった患者さんで、本人とご家族が在宅療養を理解し希望されている方

どのようなことを行うのか?

一般的には月2回程度の定期訪問診療と毎週の訪問看護と訪問リハビリテーションにて身体機能の維持・向上に努めます。特に在宅療養ではリハビリテーションが薬以上に有効なことが多いため、高度な実践技術を持つスタッフが積極的に関わるのが当院の特徴です。 また、進行癌患者さんには毎週4日間以上の定期訪問診療+訪問看護で病状の変化や患者さんのみならずご家族の精神的ケアにも配慮した穏やかな在宅療養を365日24時間体制でサポートします。そして、ご家族に見守られながら安らかに人生を閉じたいという患者さんの願いにも最大限配慮した療養を提案することができます。 予期せぬ急激な病状の変化に対しても、一般病院救急外来受診者の9割程度で実施される初期診療をカバーすべく、当院は在宅でも各種迅速検査(レントゲン、超音波、心電図、呼吸機能、血算・生化・CRP・動脈血ガス・NT-proBNP・Dダイマー・Troponin-T、検尿など)が実施でき、往診専用車(環境に配慮した電気自動車)を配備しています。また、在宅酸素(濃縮器・液体酸素)・在宅人工呼吸器(非侵襲的陽圧換気療法)を必要性があれば在宅で開始し、集中治療室でしか管理できない血液中の酸素濃度と二酸化炭素(CO2)濃度を在宅でも連続モニターする全国でもあまり例を見ない先進的呼吸管理を実施しています。そして事前に設定されたバックアップ病院への入院も円滑にできるようにします。

どのようなことを行うのか? どのようなことを行うのか?

訪問診療を利用するには?

現在受診中の医療機関の主治医にまず相談してください。主治医の先生の同意が頂けたら、主治医またはケースワーカー・看護師さんより当院へ電話で相談してもらってください。ご入院中の患者さんの場合は、在宅療養をサポートするスタッフと一緒に病院へ伺って退院後の療養について具体的に相談をして患者さんやご家族の不安を少しでも軽くできるようにしています。

ご質問やご相談は何なりと

ご不明な点やご質問などございましたら、どんな些細なことでもかまいませんので当院までご連絡ください。
連絡先;048-999-5941(お予約救急呼吸よい)
診療日;月~土曜日 (水曜日は休診日ですが、訪問診療・訪問リハのみ稼動しています)